映画の楽しみ方:SCREEN Xという新たな選択肢

マーケティング小話

映画館には、通常版、吹き替え版のほかにも色々な規格が増えている。

『AVATAR』が世界に広めた新ジャンルの3D映画(+400円)

「ファーストクラスの映画体験」のIMAXシアター(+500円)

「アトラクションシアター」の4DX(+1,000円)

(TOHOシネマズは、独自に、巨大スクリーンTCXや

 革新的音響DOLBY ATMOS、体感型MX4Dなど、

 さらに追加料金を取るサービスを用意している)

個人的には、「IMAX版3D」は前評判通り素晴らしかった。

ただの3Dと、IMAX3Dは、別物と言っていいレベルの差があった。

海外で3D映画が新たなジャンルとして浸透したのは、

多くの映画館がIMAX3Dを採用して、『AVATAR』を上映したからである。

初めての「3D映画」として、IMAX3Dの『AVATAR』を観て、

皆が感動したのだ。凄まじい映像体験に震えた。

一方、日本で3D映画がうまく普及できなかった最大の要因は

国内大手シネコンが高額なIMAX規格を避け、安い3D規格を採用したことにある。

だから、IMAX以外の3D規格で『AVATAR』を観た多くの人々の中に

「なんだ、『3D映画』って大したことないな」という認識が植え付けられてしまった。

初期費用をケチり、3D映画のデビューをつまづかせた

映画各社のマーケティング判断のミス、映画に対する罪は大きい。

その後、2D撮影・3D後処理のお粗末な国内3D映画によって

(例えば、『怪物くん』など)

日本では、3D映画に対する評価は低いもので固まってしまった。

今さらに各社はIMAX規格を採用し始めたが、あまりに遅い意思決定であり

もはや手遅れと言っていいだろう。

ただ、いずれにせよ、3D映画はメガネ利用者にはどうしても抵抗がある。

4DX系は、映画に集中できなくなるので敬遠している。

そんななか、「SCREEN X」という存在を初めて知った。

視界270度の3面パノラマスクリーンで、迫力と没入感を楽しめるという。

SCREEN Xは、+700円である。

都内では、ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場に導入されている。

映画として、違和感なく、より入り込んで楽しめそうで

非常に魅力的に見える反面、

目が疲れたり、左右を追いきれなかったり…

実際にはどうなのかなという疑問もある。

これは、体験してみなければ、判断はつかないだろう。

すでに、明日公開の『Spiderman:Far from Home』は

行きつけのユナイテッドシネマ豊洲のチケットを確保してしまっているので

2回目のSpideyを楽しむときには、SCREEN Xに初挑戦してみたい。

しかし改めて…

日本の映画料金は、バカみたいに高い。

観客数の減少を、単価のつり上げだけでカバーしようとする

東宝・松竹・東映の、マーケティング努力を怠った、判断が招いた現状だが…

例えば、ディズニー・リゾートの、大人の1デーパスポートは7,400円。

平均滞在時間は8時間。

1時間当たり900円強、となる。

映画の方はどうかというと

国内大手3社の東宝(TOHOシネマズ)と

松竹(松竹マルチプレックスシアターズ)、東映(ティ・ジョイ)は

揃ってまたもや、一般鑑賞料金を1,900円に値上げした。

(もともと世界で最も映画料金の高い国だった日本で

 さらに値上げという愚行である)

平均的な映画の上映時間は2時間なので

こちらも、1時間当たり、900円強となる。

果たして、映画館は、ディズニーランドと肩を並べられるような

サービス環境が整えられているのだろうか。

(映画館という立地型サービス産業については、

 企業や、サービス設計に関して、課題も、改善案も

 話し出せばきりがないので、今回は省略)

私の映画鑑賞のお薦めは、外資のシネコン、ユナイテッドシネマ一択だ。

毎週金曜日には、会員は1,000円で鑑賞できる。

国内3社の一般料金の、ほぼ半額である。

採用・導入している規格も申し分ない。

1,000円で『Avengers:Endgame』を堪能したときには

「こんな安い料金で観てしまって…申し訳ない」と感じたほど、お得だ。

前評判が凄まじく高い『Spiderman:Far from Home』。

まずは、豊洲で1,000円で楽しみ、

もう一度は、お台場のSCREEN Xで味わってみたい。

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