「監視」という成長市場

中国よもやま話

中国の沿岸部の一都市にある幼稚園では

中国語と英語で教育が行われ、園での様子は

全教室、カメラで撮影されている。

その映像を、保護者は自分のスマホからいつでも見ることができるという。

だから、最近の日本の園児暴行のような事件は

かなり起きにくい。

(そもそも、中国では、園・学校に講義を入れる親の圧力が強いし、

 老若男女が「黙って我慢なんてしない」国民性だし、

 警察の(問答無用な)介入も強いため、

 生半可には、教師による暴行なんて起きない)

この園は、決して上海の大都会にあるわけではないし

ハイクラスなわけでもない。

よくあるフツーの園にあるサービスとなっている。

顔認証技術に特化した中国ユニコーン、

メグビー(Megvii Technology/曠視科技)社は

2011年、清華大学のAI特別クラスを卒業した

印奇(Yin Qi)氏が同級生と起業した企業だ。

メグビーの顔認証ソフト「Face++」は、

すでにFacebookの顔認証の精度を上回っており、

アリババ傘下でAlipayを運営するアントフィナンシャル(螞蟻金服)社の決済サービスや

滴滴出行社によるドライバー識別

そして中国政府にまで採用されている。

中国全土には監視カメラが1億7,000万台以上設置されているというが、

その膨大な映像は「Face++」によって解析され、

国民の行動把握に活用されている。

メグビーの技術はパトカーにも搭載されており、

パトカーに搭載された無人カメラで記録された周囲の人々の顔はAIで判別され、

半径60m以内に容疑者がいるかどうか自動で探すことできるようになっている。

中国の画像認証AIに関する技術は、世界でも抜きん出ており、

指名手配犯の逮捕や、失踪者の発見にも役立てられている。

この手の話では、「監視」か、「安全」か、の議論が尽きない。

ただ、個を持つ親の立場からすれば

個人情報うんぬんよりも、はるかに

子の安全の確保が重要だ。

コンビニやスーパーの監視カメラは、もともと

バイト・従業員がレジから万引きするのを監視するために導入された。

結果として、店の防犯・安全にまで役立っている。

「働き方改革」の名のもとに

日立製作所などでは、オフィスにおける社員の働き方を測定し、

どう動き、誰と接触し、どんな働き方をしていると

仕事の成果・生産性が向上するかを分析している。

仕事中の動きを常に測定されているのだから

社員はさぼれないし、パワハラ・セクハラもしていられなくなる。

学校(保育園、幼稚園、小・中・高)における

生徒同士や生徒と教員のトラブル(いじめ、暴行)の大半は

カメラの全面設置で解決できるだろう。

(もちろん、SNS系の、より陰湿なものは除くが)

おそらく、これは中国に限らず、日本もアメリカも、世界中で

犯罪やいじめに関する「予防」の動きは大きくなっていくはずだ。

「予防」して、

「安全」を継続させるためには、

まず「監視」しておかなければならない。

まず「監視」するための

カメラ、映像自動解析AI、緊急時対応のセキュリティサービス

この3つは、確実な成長市場だと言える。

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