やってはいけない広告

マーケティング小話

すっかり、テレビに内蔵されている

YoutubeとAmazon Primeを楽しむ日常になった。

地上波のテレビ番組を見ることは、ほとんどなくなってしまった。

Youtubeを見ていると、まぁ頻繁に広告が挟まってくる。

基本的に、イラっとくるもので、

その広告に対するネガティブ感情たるや凄まじいものがある。

なかでも、ダントツに反感を煽ってくるのが

SKⅡだ。

POPなハイテンションの音楽・映像の中で

有村架純と渡辺直美がワチャワチャしていて、

瞬時にうっとおしさを放ってくる。

まぁこの2人ということは、

若年層にターゲットを広げて

新規顧客開拓を図っているのはみえみえなのだが…

こういうのを見ると、本当に「やってはいけない広告だな」と感じる。

2つ意味で、「やってはいけない」。

1つは、

既存ユーザーを離反させるような広告は、やってはいけない。

既に利用している、愛用している既存ユーザーたちが

「なにこれ」「勘弁してよ」

とブランドを恥じるようなことはあってはならない。

P&Gは長年にわたって築き上げてきたSKⅡのブランドは、

桃井かおり、綾瀬はるか、小雪などを起用した

高機能で洗練されたブランド・イメージを誇ってきた。

そして、それを求めて、ユーザーは買い求めてきたはずだ。

有村・渡辺コンビの広告は、明らかに

既存ユーザーを「いないもの」として、

大人の彼女たち(既存ユーザー)がどう感じるかを考慮に入れていない。

若者へのターゲット拡大、という自社の都合しか考えていない。

私が既存ユーザーなら、SKⅡは切り捨てる。

他にも化粧品・スキンケアのブランドはいくらでもあるのだから。

もう1つは、

社員たちが恥ずかしくなるような広告は、やってはいけない。

1人の人間として、社員が自社ブランドを恥ずかしく思うようなことは

あってはならない。

彼らのモチベーションとプライドを傷つけてしまっては

現場の最前線に立って、モノを売っていく彼らの生産性が落ちてしまうからだ。

従来のSKⅡのブランドイメージに誇りを持ってきた社員たちは

あのYoutube広告を見て、本心ではどう思っているだろうか。

また、Youtube広告は

一目で、「コレ、広告会社(電通)主導のものでしょ?」という

匂いをプンプンさせているのも、いやな感じを増している。

外部の広告屋にいいように壊された印象を

私が社員なら、強く感じてしまう。

こうした「やってはいけない広告」は、意外に少なくない。

広告代理店の(社内)競争のために、

盲目的な新規顧客開拓のために、

既存ユーザーと自社社員をないがしろにすべきではない。

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