ケンタッキーで感じる危機感

中国よもやま話

中国人はケンタッキーが好きだ。

マクドナルドももちろんあるが、

基本的にはチキンが好きな国民性や、

もともとの出店の早さもあるためか

中国ではケンタッキーの人気が高い。

中国のケンタッキーに2年半ぶりに訪れて、

日本人として猛烈な危機感におそわれた。

日本のビジネスパーソンの1人として、と言った方が適切かもしれない。

本当に、「日本はヤバい…」という危機感だ。

ケンタッキーの店舗で、レジに並んでいるヒトは1人もいない。

レジで現金を扱っている様子もない

みんな、WeChat上で注文・支払を済ませているからだ。

まだWeChat上で、ケンタッキーと友人になっていないヒトは

レジ前やテーブル上にあるQRコードを読み取る。

すでにWeChatで繋がっている場合は

来店の数分前に注文・支払をしておいて

出来上がりサインと同時に、待ち時間0で店舗で受け取ることも可能だ。

店内のほか、テイクアウト、宅配も頼める。

ちなみに

ポテトは、日本と違って、細い。

日本のマクドナルドのポテトに近い感じだ。

オリジナルチキンの衣も少し異なる。

日本のオリジナルチキンの衣はしっとり目だが

(期間限定のチキンの方が、カラッと、カリッとしている印象)

中国の方は、より軽め、よりカリッとしていた。

個人的には、日本よりも美味しい。

ちなみに、マクドナルドでもほぼ同様。

マクドナルドでは、

店内の大型タッチパネルで注文することも一般的だが

いずれにせよ支払はWeChat PayかAlipayだ。

レジ行列は、ない。

強烈に感じた危機感は

仕組みというよりも、受け入れている側の順応性の高さだ。

仕組みだけなら、日本で実現させることも不可能ではない。

(キャッシュレス、LINE PAYの普及が前提条件となる)

(この前提条件だけでも、日本人にとっては決して容易ではない)

しかし、日本の10代~50代のほぼ全員が

この仕組みを受け入れるためには、極めて長い時間が必要になるに違いない。

中国における現在の40代、50代は

WeChat PayとAlipayによるキャッシュレス決済、

WeChatを軸としたアプリ購買(待ち時間0)に精通している。

だから、10年、20年先に

彼らがシニア層になっても、当然できる。

つまり

中国は、全国民がキャッシュレス社会に順応できる準備が整っているのだ。

キャッシュレスを前提とした、デジタル・イノベーションを受け入れられる。

だから、

大勢の消費者がいるから、

中国からはデジタル・イノベーションが生まれ続ける。

正直に言って

「途上国から、先進国に来たみたいだ…」と感じてしまった。

(少なくとも、この分野では、確実に)

これは、決して大げさな話ではないはずだ。

日本のビジネスパーソンは、猛烈な危機感を抱かなければ、おかしい。

こうしたデジタル・イノベーションの領域で

日本は「後進国」であることは間違いない。

日本のファーストフード店やフードコートを思い出してみてほしい。

長蛇の列は、当たり前だ。

しかし中国では、もう待ち時間0の「次の当たり前」が実現している。

わずか2年弱で、普及してしまった。

そして、この話は、上海の大都会ではないのだ。

中国国内で18番目にすぎない、地方都市の実態なのである。

中国は

政府や企業だけでなく、消費者も強い。

この健全な危機感を、

日本のビジネスパーソンは、目を逸らさずに受け止める必要がある。

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