Japanese Dream

マーケティング小話

「American Dream」という言葉は、よく使われる。

使われる対象は、主にスポーツ・エンターテインメントだろう。

例えば、日本からメジャーリーグに移籍、活躍できれば

契約金・年俸は跳ね上がるし、

10年在籍できれば多額の年金(1年あたり2,000万円)を獲得できる。

野茂、イチロー、松井あたりは獲得できている。

(上原は、あと1年足りなかった)

メジャーリーグ以上に、ワールド・スポーツとして市場の大きい

バスケットボール、NBAに進んだ八村塁(はちむら・るい)選手は

活躍次第で、凄まじいAmerican Dreamを手にできるはずだ。

ハリウッドの俳優や、あるいは歌手にも、この言葉は当てはまる。

「Chinese Dream」という言葉も、よく使われるようになっている。

こちらは、主にビジネスを対象としている。

中国において起業し、ユニコーン、メガベンチャーへと

血縁もコネクションも、性別も、年齢も、学歴も関係なしに

成り上がる成功者が続出している。

創業から20年で中国最大の飲料メーカーに成り上がった

ワハハ (娃哈哈) 社の 宗慶後氏 は、

もともと自分の母が務める小学校の購買部に勤務していた。

いまや中国最大の企業グループに躍進を遂げたアリババ(阿里巴巴)社の

馬雲(Jack Ma)氏は、もともと大学で英語を教える教員だった。

中国では、ベンチャーを起業して1代でのし上がった成功者の存在が、

同様の夢を追う次の世代を刺激し、

中国ビジネス全体の活況を導いている。

「American Dream」と「Chinese Dream」に共通しているのは

手にする地位・名誉・カネが極めて大きい点、

そして、

力(運と実力)さえあれば昇りつめられる点、

この2点だろう。

スポーツの世界は、実力至上主義だ。

中国は、古くからある国営企業には、血縁やコネクションがないと

入社することも、出世することも困難だという。

また、国営企業では、男尊女卑の価値観が根強い。

だからこそ、血縁とコネを持たない男性や、女性が

実力ひとつで成り上がれる道として、中国におけるベンチャー起業は

「Chinese Dream」として、盛り上がっていっている。

では、「Japanese Dream」はどうだろうか。

スポーツでも、ビジネスでも、ほとんど目にすることはない。

「ほどほどでいい」「リスクは負いたくない」

「夢は特にない」「みんなと同じでいい」

あるいは、『総中流』…

知人の言葉を借りれば

「そんなことを言っているから日本人はダメなんだ。

 全員がNo.1を目指せとは言わないが

 少なくとも、全員が better(より良く)を目指さなきゃダメに決まってる。」

Dream、夢、野望、野心、あるいは目標

昨年の自分より、「better」に。

先月の自分より、「better」に。

昨日の自分よりも、「better」に。

そう心掛けることが、前進・飛躍の第一歩となる。