目標をどこに置くか

マーケティング小話

錦織が全英ベスト8を決めた。

これで、グランドスラムで5大会連続のベスト8進出だ。

BIG3を除けば、ツアー屈指の実力と安定感だろう。

そもそも

錦織の凄さに慣れてしまって、マヒしてきているが

テニスのグランドスラム、ウィンブルドンで

わずかながらも優勝の可能性があるプレーヤーとして、

そして、あのRoger Federerと対戦相手として

日本人選手を応援できること自体、奇跡的で、夢のようなことなのだ。

ただし、これは錦織を応援しているテニス経験者なら周知のことだが

錦織に

「世界ランキング1位になろう」とか

「4つのグランドスラムを制覇しよう」といった

気概や意気込み、執念は感じられない。

錦織は、常々、「TOUR FINAL」出場を目標に掲げている。

(その年の上位8名だけが出場できる、ツアーの最後の大会)

安定的な成績を残し、トップ8のプレーヤーとして闘い続ける。

そして、キャリアの中で、1度は

マスターズ1,000やグランドスラムのタイトルを狙う。

これが、自身の現状とポテンシャルを客観視したうえで、

錦織が自身に課している目標だと思う。

だから、例えば、次のウィンブルドン準々決勝のFedererとの闘いで

右腕や太ももにダメージを負ったら、無理せず途中棄権するだろう。

錦織にとっては、一か八かで、けがを覚悟でチャレンジするよりも

TOUR FINAL出場、そしてオリンピック出場の方が優先度は高いはずだ。

そして、その決断、判断に

異を唱える外野なんて、いるべきじゃない。

彼の、プロとしての目標設計であり、ロジカルな判断だ。

これを自身に置き換えてみたら、どうだろう。

自分の実力、体力と精神力、ポテンシャル(伸びしろ)、飛躍の可能性、

どこまでを客観的に認識して、

ビジネスパーソンとして、プラス、家庭人として

目標設計できているだろうか。

仕事に対して、「どこまで無理ができるか」

「きついな」「ハードだな」にどこまでチャレンジできるか。

こればかりは、ひとつの正解があるわけじゃない。

仕事にすべてを注いで、仕事最優先で突き進んだっていい。

仕事はほどほどに、家庭最優先を選んだって、誰に避難される筋合いもない。

もちろん、仕事と家庭をバランスよく創りあげるのもいい。

結局は、自分個人の判断基準で

納得できる方、後悔がより小さい方、を選ぶしかない。

ただし、自分自身を過小評価だけはしたくないし、するべきじゃない。

上を見ればキリがなく、下を見てもキリがない、この世の中で

自分の目標をどこに置くか。

目標をどこまで高められるか。

そして、目標を更新し続けられるか。

誰もが試される。

その意味で言えば、錦織の目標設計・更新は、かなり妥当に感じる。

(モンフィスやキリオスは、目標が低すぎると思うが)

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