面白ければ、下手でもいい

マーケティング小話

日本のエンターテインメント・シーンを見ていると

いつからか、「面白ければ、下手でもいい」が蔓延しているように感じる。

海外のアーティストは、基本、

俳優も歌手も、実力が備わっていることが最低条件だろう。

日本の昔の歌手も、歌が上手いことが大前提だった。

いつからか、ももクロや、秋元康系のアイドル、ジャニーズなどなど

スキル的な上手い・下手という評価軸から離れて

それよりも

面白いかどうか、

応援したくなるかどうか、という評価軸に移ってきたように思う。

だから、宣伝・演出も、上手さではなく、面白さ押しに変わってきた。

「実力派」という言葉があること自体が、その証明だろう。

かつては、「実力派」であることは当然だった。

そうした「面白ければ、下手でもいい」の先駆者は

とんねるず・石橋貴明、SMAP・中居正広の2人だと、個人的には思っている。

とんねるずは、高校生が部室でやっているような

素人芸で成り上がっていったコンビだ。

コントの練習なんて積んでいなかった。

バラエティの基本も無視するし、歌手・ダンス・演技、どれも一級品ではない。

でも、面白い。

応援したくなる。

『野猿』なんて、そのいい例だろう。

大泉洋が、「食わず嫌い」に出たとき、こう言っていた。

「タカさんの物まねは、全然似てない。でも、面白い」

「似てなくても、面白ければやってもいいんだ!と衝撃を受けた」と。

中居正広もそうだ。

ジャニーズ・アイドルで、歌が上手い人の方が少ないだろうが

下手であることを公言して、ネタにしたのは、彼が初めてだろう。

(マイクの電源が切られているほど)

彼は、司会業に真っ先にチャレンジしていったアイドルとしても、先駆者だろう。

「面白ければ、下手でもいい」

それは、『評価基準を塗り替える』ということだ。

そう考えると、先駆者たちの業績は偉大なものに思えてくる。

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