探索と深化

マーケティング小話

探索とは、「新しい何か」の種をまき、次の成長に繋げる活動

深化とは、「既存の何か」を強化・発展させる活動

のことだ。

ビジネスで言えば、

探索とは、次の成長ビジネスを創造するための

新規事業のトライ&エラー、研究開発に注力すること

深化とは、既存の主力事業をさらに成長発展して

盤石な強さを維持できるよう、深掘りに注力すること

を意味する。

この探索と深化を、バランスよく両立させることが

企業にとって、イノベーションを生み出しつづけるために有効であることは

もう古典的に、何十年も前から指摘されてきたことだ。

(近年のトレンドのように、コレを胸を張って主張している研究者は

 ちょっと信用ならない)

そして、

日本(企業、ヒト)は探索を捨てて、深化ばかりにのめり込みやすいから

「改善は得意だが、革新は苦手」という特徴も

平成の失われた30年にわたって、続けてきたことだ。

さて、2020年のコロナショックは

まだまだ収束する気配なく、世界中のビジネスに大打撃を与えている。

好調なのは、衛生用品、ネット通販とその物流、SNSやエンタメ系のアプリなど

ごく一握りのジャンルに限られている。

映画館や遊園地は、長らくクローズドだ。

そんなピンチを、したたかに利用して、次の成長に繋げようとしているのが

東京ディズニーランド&シー(を運営するオリエンタルランド)である。

閉園せざるをえない期間に、ここぞとばかりにフルに

リニューアル工事、新エリア・アトラクション建設を進めているという。

さらに驚いたのは、キャストと呼ばれる従業員たちに

バイトも含めて、6,7割の給料を払い続けていることだ。

閉園なので当然バイトは入っていないので

彼らは、働かずして給料をもらうことができている。

ディズニーのキャストは、ただのアルバイトスタッフではなく

ノウハウも精神も、鍛えられた人材だ。

そのサービス業としての重要戦力を手放さないための、先行投資と言える。

ピンチに自粛しているだけならば、誰でもできる。

そこで、ライバルに先駆けて探索と深化を進めてこそ、

次のチャンスをつかむことができるようになる。

特に重要なのは、このタイミングで

どれだけしたたかに、探索活動をしておけるかどうかだ。

ディズニーほどの、盤石で強力なブランド力を持った強者が

コロナショックを有効活用できている。

「流石」の一言に尽きる。

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