舌と頭は合ってる?

マーケティング小話

ネットフリックスの料理ドキュメンタリー「The Chef Show」が最高に面白い。

もう、ほとんどBGMのように、リビングで常に流している日々だ。

(そもそも、これが見たくてネットフリックスに加入したようなもの)

(半分は英語勉強&料理勉強を兼ねて)

映画監督・俳優のジョン・ファブローと

韓国系アメリカ人シェフのロイ・チョイの2人が

料理人、映画監督、俳優らと料理をつくり、語り、食べまくる。

もうシーズン3まで続いている。

御祝儀代わりに友情出演のグヴィネス、RDJ、トムホの絡みはもちろん楽しいし

カキ料理を作りながら、5分に1個はカキをつまみ食いしていくのは最高だし

ウルフギャングの爺さんが、プラスチックの料理道具を

「臭くなる」と投げ捨てるのも最高だ。

アメリカ各地のレストラン、料理人と

その土地の料理を作っていく様子は、

料理人たちの生き方、考え方も合わさって

ただただ面白い。

そもそも、この前段には映画『Chef』がある。

ジョン・ファブローが主演・監督を務めたこの映画は

三ツ星レストランのシェフが、オーナーや批評家からの押し付けに飽き飽きして

フードトラックで、自分の好きな料理を思う存分楽しんで作っていく話が

ストーリーのメインになっている。

(プラス、家族再生や生き方、エンタメ要素)

これは、ジョン・ファブロー自身が、

映画の現場で味わった思いを

料理の話に映したものだ。

メジャースタジオに命令され、

映画批評家から好き放題言われる作品作りから離れ、

自分の思う「面白い(美味しい)映画」を、思う存分つくったのだ。

(おそらく『カウボーイ&エイリアン』が引き金)

作品には思い・魂がこもっていて、とても面白い。

「なんとなく見ても楽しい、深く考えてみると味わい深い」

という私の映画嗜好にドンピシャだ。

この映画『Chef』で料理監修を務めたのが、シェフのロイ・チョイだった。

映画のストーリーも、かなりロイ・チョイ自身の半生に通じている。

この2人が、「また何かしようよ」と言って始めたのが「The Chef Show」だ。

「The Chef Show」には、実にさまざまな料理が出てくるのだが

日本料理や中華はほとんどないことに、ふと気づいた。

神戸牛や北海道のスノービーフなど、日本の素材は出てくるが、それくらいだ。

中華は、(あれだけ美味いのに)ほぼ無しだ。

韓国料理は、ロイ・チョイが韓国系であることから、ときどき出てくる。

何が言いたいかと言うと

それだけ、アメリカで日本料理や中華は、メジャーじゃないのだ。

(層が限定的、と言った方が正しいかもしれない)

アメリカ、ロサンゼルスやボストンに出張に行ったとき

数日の滞在だったが、アジア料理が食べたくなってしまい

タイ料理、インド料理、日本料理の店を探してしまったのだが…

まぁほとんどヒットしない。

ハイクラスの店はあれど、手ごろな身近な店がほとんどなかった。

それと比べてみると、日本の「食」の国際色が

異常なまでに豊かであることに気づける。

日本では、中華、韓国、アメリカ、欧州、タイ、インド…

どの国の料理も、手ごろな価格で、身近に楽しむことができる。

家庭の食卓にだって、国境を越えた料理が並ぶ。

これは、実は、世界でも突出していることで

日本の良さの1つだろう。

これだけグローバルな食文化、「舌」を持っている人種はいない。

これは、自覚しておかないともったいない。

日本人の許容性の大きさ、楽しむ幅の広さ、と一般化したいところだ。

そして、舌はグローバルなのに

頭はガラパゴスになってしまっていたとしたら、

そんな矛盾は、もったいなさすぎるだろう。

せっかく、無意識のうちに、舌は超グローバルなのだから

頭も超グローバルにできるはずだ。

まずは海外を知ることから始めて、

日本と比較して

良し悪しを判断して

海外の良さを取り入れて

日本のビジネス、マインド、マーケティングをさらに良くしていけばいい。

メシでできていることは、仕事でもできる。

C