男尊女卑、だけではない

マーケティング小話

毎年恒例、Forbes誌のスポーツ選手長者番付

2019年は、1位からメッシ(1億2,700万ドル/サッカー)、

ロナウド(1億900万ドル/サッカー)、ネイマール(1億500万ドル/サッカー)、

アルバレス(9400万ドル/ボクシング)、フェデラー(9340万ドル)と続いた。

ただし、これらの金額は、獲得賞金や年俸、スポンサー契約の合計であり

各自が経営する会社の売上や、投資活動による利益は含まれないため

実際には、さらに多くを稼いでいるはずである。

(例えば、フェデラーは、テニス関連のイベント運営会社で儲けている)

今年のランキングでは

トップ100に、10競技25カ国のアスリートたちがランクインした。

最も多かった競技は、バスケットボールの35人

最も多かった国籍は、アメリカの62人である。

トップ100のうち、日本人は、35位の錦織圭(3,730万ドル/40億円/テニス)だけ

女性は、63位のセリーナ・ウィリアムス(2,920万ドル/テニス)だけだった。

まず、ひとつは

錦織圭は、まだまだ日本で過小評価されている。

団体スポーツのサッカー、バスケ、アメフト

個人スポーツのテニス、ゴルフ、ボクシング

これらは世界で最もホットなスポーツだ。

競技人口が多く、ビジネスチャンスが大きいスポーツは、

企業が集まり、市場(マーケット)が大きくなり、

スター選手には多額の金が回っていく。

(野球は、世界的には、競技人口が少ない)

(卓球は、競技人口は多いが、ビジネスチャンスが少ない)

以前に、本田圭佑と錦織圭の対談で

本田自身が口にしていたが、

サッカーで世界のトップ100に入れた日本人選手は、まずいない。

一方、錦織は世界で4位まで上り詰めた男だ(現在、世界7位)

テニスという、ヨーロッパが本場の世界的個人スポーツにおいて

日本人として、アジア系として

本当に、錦織圭というアスリートは

比較対象がいないほど、稀有な存在、奇跡的なプレーヤーなのである。

(錦織圭と同じ時代に生きて、グランドスラムやオリンピックを

 楽しめる私たちは、本当にラッキーで、幸せだ)

(だから、女性問題で彼を責めるのはやめよう)

そして、もうひとつは

トップ100に女性アスリートが、わずか1人という現状だ。

これは、「未だに世界、スポーツにおいて、男尊女卑」

という一言で片づけられる問題だろうか。

女性アスリートとして、唯一ランクインしているセリーナは

(人格はともかく)GS23勝を誇り、女性として、黒人として

また、子を持つ母として、数多くのスポンサー契約を獲得している。

(ちなみに、歴代のGS優勝回数

 男子は、フェデラー20勝、ナダル18勝、ジョコビッチ15勝

 女子は、コート24勝、セリーナ23勝、グラフ22勝)

だが、これはもちろん私見だが

セリーナ(大坂なおみも)のパワー・テニスは、

女子特有の技や巧さに欠けていて

男子の劣化版にしか映らず、魅力的ではない。

(男子の、100位前後のプレーヤーの試合のようで)

優勝回数で言えばセリーナの方が上だが、

「テニスの顔」と言えば圧倒的に、フェデラーとナダルであり

選手からの評価、テニス・ファンからの評価も一致している。

(今年の全仏で、セリーナがらみのトラブルに遭ったティエムは

 「フェデラーやナダルなら、絶対にこんなことはしない」と

 セリーナを批判した)

収入、スポンサー契約、売上、人気

各方面において、『男尊女卑』は確かにあるのだろう。

しかし、『男尊女卑』と言い続けているだけでは、何も解決しない。

個人的には、女性アスリートを

「男性も憧れる存在」として、売り出す演出、マネジメント、マーケティングが

もっと必要ではないか、と思う。

「女性も憧れる」男性アスリートは、大勢いる。

上述のフェデラー、ナダル、錦織、メッシ、ロナウド…ほかにも大勢が

女性からも憧れられる存在になっている。

一方、

「男性も憧れる」女性アスリートは、どれだけいるだろうか。

セリーナは、まず該当しない。

プレーのタイプも、品格も、男性から嫌われやすい要素だらけだ。

パッと思い当たるのは

昔の、フィギュア・スケートの荒川静香や、

レスリングの伊調馨くらいだろうか。

テニスだと、セリーナ、シャラポア、伊達公子など

なぜか底意地の悪さを隠そうとしない、品格に欠ける

女性アスリートが多い。

(暴露本、悪口合戦、を進んでやってしまう…)

その意味では、コーチ解任、父がらみの金銭トラブル、

女王の品格に欠けるコートマナー、会見キャンセルなど

大坂なおみも、すでに「男性が嫌いな女性アスリート」の

仲間入りを進めてしまっている。

女性アスリートは、もっと

男性アスリートと同格として、男性ファンに向けて売り出すべきだ。

性別、年代、国籍に関わらず人気があるからこそ

企業の広告塔に選ばれ、スポンサー契約が獲得できる。

フェデラー、ナダル、あるいは錦織の出待ちには

男女関係なく、大人も子供も集結する。

そうなるよう、女性アスリートの所属事務所・広告屋・スポンサー企業が

もっと工夫できるように思えてならない。

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